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Another Day, Another Night/Spiral Life [UNIT]

93年、1stシングル。

谷口宗一と袂を分かった後の、車谷浩司の音楽。幻想的で、美しくて、透明な音楽。サイケデリックな曲調の中でかき鳴らすようなギターの音が印象的でした。後年の二人の音楽を比べてみると、これは石田小吉寄りかな、とも思います。けれどこの当時、車谷君がやりたかったのはきっとこの音だったんだろうな、とも。
フリッパーズギターが解散した後に音楽に興味を持った私にとって、少し上の世代におけるフリッパーズギターのポジションは、このSpiral Lifeでした。それは音楽に対してだけでなく、二人の存在そのもの対しての類似。作詞作曲のクレジットを分けずに「Freaks of go go spectators」と表記したり、英題に対し日本語のサブタイトルをつけた曲名だったり、まるでそこらにいる若者のような飾らない衣装だったり、勿論意図したものだったのかもしれませんが。
前バンドではGだった彼が、堂々と歌うさま。それはソロになった後の小沢健二のようで、細い体でギターかき鳴らして高い声で歌う姿に魅入られたものでした。この曲もそうですけど、そんな車谷君の声に更に高くかぶせてくる小吉さんの声もとても好きでした。
Spiral Lifeは実質二年半程度しか活動しておらず、残した音源も無論多いわけではありません。それでも今、この1stシングルを聴いても未完成さを感じさせないことは、それがどれだけ濃密な活動だったのかを現わしているのでしょう。この曲が収録されている「FURTHER ALONG」もいいですが、個人的には2ndアルバム「Spiral Move TELEGENIC2」が一番好き。新しくて、古い。そんな感じがする一枚。
ちなみに「FURTHER ALONG」は、彼らの盟友L⇔Rから木下裕晴がベースで参加。そのクレジットに「from lefty in the right」と正式名称で書かれているのが素敵。
タグ:spiral life
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moon child/ICE [UNIT]

94年。2ndシングル。

洒落てるイントロから、国岡真由美のハスキーな声、恋をしたことのある女なら必ずやキュンと来るあの歌詞。思春期真っ只中にこの曲に出会えたことは、とても幸せなことでした。恋に恋する自分に、恋をさせてくれる素敵な歌です。
「あなただけを見てたわけじゃないけど」の描写がとてもリアリティ。強がりや、照れや自信は、恋をする女の子ならではのもの。それはいつの時代も、どの世代も、きっと変わらないんでしょうね。
そんな素敵な詞を書いていた宮内和之は、2007年に他界。ネットのニュースでその記事を見たとき、心底驚きました。まだまだ、若かったはずなのに。
私の中に強く残っている印象といえば、ウルフルズ「大阪ストラットⅡ」に出てくる「おー宮内君元気でやってるかー」のくだり。先にICEで知っていたので、「この宮内君ってあの宮内さんのこと?」と当時はとてもびっくりしましたっけ。
5年間闘病されていたらしく、しかも晩年は国岡さんとご結婚されていたとか。結婚されたのがどのタイミングだったのかは存じませんが、あんなに素敵な恋を歌っていたICEが最後は夫婦ユニットだったのかと思うと、とても嬉しくて。でもそれは同時に、とても切なくて。「会えないとただ会いたくて」で始まるこの曲のことを思うと、とてもとても切なくて。
もう18年も前の歌。これっぽっちも、古くはないですけどね。
タグ:ICE
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